KOI

ポケモンだいすき同人女の話です。

つい最近までコドモだった、つい最近にオトナになった。

コドモとオトナの境目ってなんだろう、人によって違うものなので、あくまでもあたしがコドモからオトナになった瞬間しか語れない。

つい最近まで本当に言い過ぎとかではなく小学生と変わらない気持ちでいたので、学校を卒業しても、彼氏ができても、就職しても、田舎から上京してS氏と二人暮らしを始めても、小学生のまんまの気持ちだった。
小学生の気持ちとは、周りのオトナに守られてのびのび自由にやらせてもらっている状態だ。
それを突然感じなくなった瞬間に、あたしは、あーもうオトナになっちゃったんだな。ととてつもない焦燥感と喪失感に襲われた。

ホームシックになった。就職して8ヶ月目になってやっと。故郷の田舎の天井を見て起きる夢を毎日見るようになって、目が覚めた時に見知らぬ天井、狭い部屋に1人で起きておはようを言う人がいないことが続いた。(S氏はあたしより先に出勤する)
そうしたら急に寂しくなって、おじいちゃんやおばあちゃんに電話することが増えた、親戚のおばさんや、絶縁したいとすら思っていたおかあさんにも連絡を取った。
ホームシックはなくならないままだましだまし会社と家の往復をして、気持ちが上向きにならないので病院に行って薬をもらって無理やり仕事をしていた、そしたらいつの間にか、いつもできていた仕事量がこなせない自分に気づいて、まともな判断ができなくなっていたので身近なS氏にありのままを話したら社長と面談してくれるよう頼むメールを一緒に考えてくれた。
社長と主治医と相談して、3週間だけ休職させてもらった。その中で1週間田舎へ帰ろうと思った。

1週間田舎へ帰ってみて、1番感じたのは土地の広さって気持ちの余裕を生むんだなあってことだった。あと、おはようとおやすみを人に言える安心感。
ちょうど誕生日だったので、おじいちゃんがネックレスを買ってくれた。おじいちゃんの娘、あたしの母親とその三姉妹が成人した時にも買ってあげてたらしい。
ピンクゴールドの馬蹄、首元でちょっとキラリと光るささやかなネックレスだった。
馬蹄は幸せをためこむんだと、とおじいちゃんは嬉しそうに売り場のお姉さんからの受け売りを何度も話した。

そういえばあたしは、中学生の時、バリバリ働いてキャリアウーマンになって稼いで、好きなことがたくさんあったのでそれを全部叶えられるようなかっこいいオトナになろう、と思っていた。高校生で病気をして、身体をこわしてからはそれなりに働いてそれなりにやりたいことをやろう、と思った。
それも叶わずたかがホームシックで心身疲れて、田舎に帰って祖父母の家に並んでいるたくさんの親戚の家族写真を見た時に、「あー、あたしも暖かい家庭をつくりたいなあ」とふと感じた。

田舎に帰りたいなあと思っても、たかが片道1時間半に10000円かかる。容易に帰れない、そのためのお金は働かないと手に入らない。
好きな仕事をして稼げる人は本当に少ない、あたしは今の所自分のできる範囲の、嫌いではない仕事をして稼いでいる。それはとても幸せなことなんだなあ。
そこでふと、仕事への責任感を感じた。あたしは仕事を任されていたのに、急に休職させてもらって、仕事は消えるものではないので、あたしの仕事は先輩に回ったんだと実感した。その時にズドーンと重い感情が襲ってきて、なんてことをしたんだろうと思った。社長と先輩は大丈夫だからゆっくり休んでおいでと言ってくれたけれど、あたしはあたしに任された仕事を全うできなかったことにショックを受けた。
そのショックからあたしを守ってくれる人はいなくて、自己責任のショッキングだった。

その時に、「とうとうオトナになってしまったなあ」と感じた。
と同時に、「子供って本当に大人になるもんなんだなあ!」と新しく実感した。

子供が大人になる瞬間は一瞬だ、でもなろうなろうとするけどなりきれないジリジリとする期間は長い。だからイマイチよくわからないけれど、子供が大人になる時って、責任とお金と社会的位置が自分のどこかにドスーンと降りかかって衝撃を受けた時なのかもしれない。

それはあたしの場合、そのまま実家に住んだまま働いていたらまだわかってなかったことかもしれない。実家から離れたことが、仕事を始めたことが、仕事ができなくなったことが、どれが引き金なのか、どれも引き金だったのかわからないけれど、どれかがキッカケで衝撃を受けて、オトナになった実感をしたのだなあ。

雑なまとめになっちゃうけれど、あたしはいろんな人のオトナの実感を聞いてみたいなあ〜〜とおもった。

あたしはオトナになった瞬間に、焦燥感と喪失感を感じたけれど、みんなはなにを感じたんだろう。同じことを感じた人は、どうやって乗り越えたんだろう、道を示してもらいたい、自分で乗り越えて見たい、いろんな感情が交差する。

オトナになった瞬間に、先が見えない不安感が襲う。あたしはどうなってしまうんだろう、生きてればなんとかなるか。見ろよ青い空白い雲、そのうちなんとかなるだろう。\ガハハ/